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失業認定日に行けないときは?
変更が認められる理由の一覧と「次回認定日の前日まで」の期限

失業の認定日に行けないときは、管轄のハローワークに申し出て認定日を変更してもらうことができます。 申出は事前が原則ですが、事情が突然生じた場合などは、 行けなかった認定日の「次の所定認定日の前日まで」に申し出れば、変更の取扱いを受けられます。 この記事では、厚生労働省の業務取扱要領に列挙されている「認められる理由」の一覧と、 病気・ケガのときに手続きが分かれる境目、そして行かないまま過ぎてしまった場合に何が起きるかを解説します。

結論:まず電話。申出の期限は「次の認定日の前日」まで

失業の認定は、あらかじめ決められた認定日に、本人がハローワークに出頭して受けるのが原則です。 ただし「職業に就くためその他やむを得ない理由」で出頭できない場合は、本人が申し出ることで、ハローワークが認定日を変更できることが定められています (雇用保険法15条3項ただし書・施行規則23条1項1号)。 行けないと分かった時点で、まず管轄のハローワークに電話で連絡してください。

申出のタイミング(原則) 事前に申出 厚生労働省の業務取扱要領は「認定日変更の申出は、原則として、事前になされなければならない」としています
急な事情のときの最終ライン 前日まで 行けなかった認定日の次の所定認定日の前日までに申し出れば、変更の取扱いを受けられます

ここがこの記事でいちばん重要な点です。要領は、事前の申出を原則としたうえで、 「変更理由が突然生じた場合、認定日前に就職した場合等であって、事前に認定日の変更の申出を行わなかったことについてやむを得ない理由があると認められるときは、次回の所定認定日の前日までに申し出て、認定日の変更の取扱いを受けることができる」としています。 ハローワークの公開している案内にも、来所しなかった認定日については 「次の認定日の前日までに必ず来所して失業の認定を受けてください」という記載があります。 つまり当日連絡できなかったとしても、次の認定日を迎える前なら、まだ間に合う可能性があるということです。

認定日の後に申し出た場合、どこまで認定されるか

申出を受けた日が認定日より後になった場合、ハローワークは申出を受けた日を認定日として、 ①本来の認定日における認定の対象だった日と、②本来の認定日から申出日の前日までの各日について、失業の認定を行うこととされています(施行規則24条2項2号)。 その次の認定日では、申出日から前日までの各日が対象になります(同条3項)。 行けなかった分がまとめて後ろにずれるイメージです。

ただし、変更は自動ではありません。要領は、申出があったときは証明書の提出を求めるなどして事情を十分に把握し、 「真にその理由のために出頭することができない」という心証を得た場合に限り変更を行うとしています(施行規則23条2項)。 電話で連絡したうえで、指示された書類を用意してください。

変更が認められる理由の一覧 — 要領に列挙されているもの

「やむを得ない理由」と言われても、自分のケースが当てはまるのか判断しづらいところです。 実は厚生労働省の業務取扱要領には、認定日の変更が認められる理由が具体的に列挙されています。 以下は現行版(令和8年8月)の記載を整理したものです。

区分要領に挙げられている場合証明書の例
就職 就職する場合(ハローワークの紹介によるかどうかを問わない 採用通知書、採用証明書など
面接・採用試験 ハローワークの紹介によらないで求人者に面接する場合(採用試験の受験を含む) 面接の案内、面接証明書など
資格試験 各種国家試験、検定等の資格試験を受験する場合 受験票など
訓練・講習 ハローワーク所長の推薦による公共職業訓練等、就職支援計画に基づく求職者支援訓練、ハローワークの指導による各種養成施設への入所各種講習の受講、教育訓練給付の対象教育訓練の受講、短期訓練受講費の対象訓練の受講、出向・移籍支援業務として実施される委託訓練・講習等の受講(教育訓練給付以下の3つは、受講日の変更が困難である場合に限るとされています) 受講案内、受講証明など
親族の看護 同居・別居を問わず、親族(6親等以内の血族、配偶者、3親等以内の姻族)の傷病について本人の看護を必要とする場合 診断書、入院を確認できる書類など
危篤・葬儀 上と同じ範囲の親族の危篤、死亡および葬儀 会葬礼状など
法事 配偶者、3親等以内の血族または姻族の命日の法事 案内状など
婚姻 本人の婚姻(社会通念上妥当と認められる日数の新婚旅行等を含む)、同じ範囲の親族の婚姻のための儀式への出席 案内状など
子の式典 子弟の入園式・入学式・卒園式・卒業式への出席 案内状など
公民権の行使 選挙権その他公民としての権利を行使する場合
これらに準ずるもの 社会通念上やむを得ないと認められるとき。要領は例として、親族の配偶者の看護・危篤・葬儀、合同慰霊祭への出席、仲人としての婚姻の儀式への出席、地方公共団体が主催する成人式、永年勤続表彰式、勲章の授与式、裁判員としての出頭消防団員として出勤義務のある火災消火活動・訓練・出初め式等への参加などを挙げています その事実が分かる書類
証明書認定の対象 雇用保険法15条4項各号に該当する場合(§4で解説) 各号ごとの証明書

※要領は、ここに挙げた理由以外でも認定日を変更することが適当と考えられるものについては、事例ごとに本省へ照会することとしています。つまりこの一覧は限定列挙ではなく例示です。当てはまりそうにない場合でも、自己判断で諦めずに管轄のハローワークへ相談してください。

病気・ケガは「14日以内か15日以上か」で手続きが分かれる

ここからは、認定日に行けなかった理由が病気・ケガだった場合に限った補足です。 この場合だけは、認定日の変更とは別に「証明書による失業の認定」という仕組みが用意されており、 その傷病が治るまでに14日以内で済んだか、15日以上かかったかで、手続きが大きく分かれます。 どちらに当たるかは結果として決まるものですが、取り違えると期間まるごと不認定になるため、区分だけ知っておいてください。

病気・ケガのために出頭できなかった期間は、どれくらいでしたか?

結果として14日以内証明書による失業の認定へ
結果として15日以上次の判断へ ↓

職業に就くことができない状態は、結果として引き続き30日以上続きましたか?

30日以上受給期間の延長に当たるかハローワークに確認
15日以上傷病手当の対象になるかハローワークに確認

※いずれも制度上の区分です。実際にどの手続きになるかは、管轄のハローワークの判断によります。

14日以内で治った場合 — 証明書による失業の認定

疾病または負傷のためにハローワークへ出頭できず、その期間が継続して15日未満だった場合は、 治った後の最初の認定日に出頭して医師等の証明書を提出することで、 出頭できなかった期間について失業の認定を受けられます(雇用保険法15条4項1号・施行規則25条)。 証明書に記載する事項は、施行規則25条で次の4点と定められています。

証明書に記載する事項(施行規則25条)
  • 受給資格者の氏名および年齢
  • 傷病の状態または名称およびその程度
  • 初診の年月日
  • 治ゆの年月日

なお要領は、この証明書を書ける「医師その他診療を担当した者」を 医師・歯科医師・柔道整復師に限られるとしています。 また、15日未満の短期の傷病であれば、同じ傷病名であっても複数回この認定を受け得るとされています。

15日以上かかると、その期間は「全部」認定されません

ここが最大の落とし穴です。要領は、この取扱いを短期の傷病についてのみの特別な取扱いと位置づけたうえで、 「その傷病が治ゆするまでに15日以上を要する場合は、その証明に係る全期間に対し失業の認定を行わないものであって、その全期間中の14日について失業の認定を行ってはならない」としています。 15日以上かかった場合、そのうち14日分だけを認定してもらう、という処理はできません。 「とりあえず証明書を出せば一部は認定されるだろう」と考えていると、期間まるごと不認定になります。

15日以上になった場合 — 傷病手当・受給期間の延長

では15日以上かかった場合はどうなるのか。要領は同じ箇所で、 15日以上の長期の傷病の場合には、雇用保険法37条1項の認定を行って傷病手当を支給すべき場合があると続けています。 傷病手当は、求職の申込みをした後に病気やケガで職業に就くことができない場合に、 基本手当に代えて支給される制度です。日額は基本手当の日額と同額で(法37条3項)、 所定給付日数から既に基本手当を支給した日数を差し引いた日数が限度になります(同4項)。 健康保険の傷病手当金など他の給付を受けられる場合には支給されません(同8項)。 なお雇用保険の「傷病手当」と、健康保険の「傷病手当金」は別の制度です。名前が似ているため混同されがちですが、支給元も要件も異なります。 仕組みと申請の順番は 「傷病手当金と失業手当は同時にもらえる?受給の順番と切り替え方」で詳しく解説しています。

さらに、引き続き30日以上職業に就くことができない状態になった場合は、 受給期間(原則として離職日の翌日から1年間)にその日数を加算してもらう受給期間の延長という制度があります(法20条1項)。 こちらは申出が必要で、期限もあります。 条件・期限・必要書類は 「失業手当の受給期間は1年で失効|延長申請の条件・期限・必要書類(最長4年)」にまとめています。

※本記事は制度の区分を説明するものです。受診や診断名の取得を勧めるものではありません。体調の判断は医療機関に、手続きの判断は管轄のハローワークにご相談ください。

「認定日の変更」と「証明書による認定」は別の制度

ここまでに2つの仕組みが出てきました。この2つは根拠も手順も違います。 混同すると、出す書類も申し出るタイミングも間違えます。

認定日の変更証明書による失業の認定
根拠雇用保険法15条3項ただし書・施行規則23条雇用保険法15条4項・施行規則25〜28条
対象職業に就くためその他やむを得ない理由(§2の一覧①疾病・負傷で継続15日未満 ②ハローワークの紹介に応じた面接 ③指示された公共職業訓練等の受講 ④天災その他やむを得ない理由
いつ申し出るか原則は事前。急な事情なら次の所定認定日の前日までその理由がやんだ後の最初の認定日に出頭して提出
出す書類求められたときに、理由を証明できる書類①医師等の証明書 ②求人者の証明書 ③公共職業訓練等受講証明書 ④官公署の証明書またはハローワーク所長が適当と認める者の証明書
認定される期間申出日を認定日として、そこまでの各日出頭できなかった期間を含めて認定

面接は「紹介されたかどうか」で経路が変わる

実務でいちばん混乱しやすいのが面接です。同じ「面接で行けない」でも、経路が2つに分かれます。

面接の種類使う仕組み出す書類
ハローワークの紹介に応じた面接証明書による失業の認定求人者の証明書(氏名・年齢/求人者の氏名と住所/面接した日時)
自己応募の面接・採用試験認定日の変更面接の案内など、事実が分かる書類

※ハローワークの紹介による採用試験の受験も、証明書による認定の取扱いをして差し支えないとされています。求人者の証明書の記載事項は施行規則26条によります。

行かないまま次の認定日を過ぎると何が起きるか

連絡も申出もせずに認定日を過ぎ、次の認定日も過ぎてしまった場合はどうなるのか。 ここは「支給が消えるのか、後ろ倒しになるのか」で情報が割れやすいところなので、要領の記載を正確に見ます。

要領が定めている取扱い
  • 失業の認定は、あらかじめ定められた認定日に行うものであるから、所定の認定日に出頭しないときは、認定対象期間全部について認定しないこととなる
  • 認定日における失業の認定は、その認定日に係る認定対象期間についてのみ行い得るのであり、受給資格者が前回の認定日に出頭しなかった場合には、前回の認定日に係る認定対象期間については、今回の認定日において認定し得ない
  • ハローワークに出頭することができない状態が継続し、その期間が15日以上であるときは、その期間のすべての日について、労働の能力がないものとして不認定を行う(一定の場合を除く)

つまり、次の認定日にまとめて認定してもらう、ということはできません。 §1の「次の所定認定日の前日まで」という期限が効くのは、ここに理由があります。

「消える」のか「後ろ倒し」なのか — 条件によって違います

よくある説明に「給付日数は減らないので後日に繰り越される」というものがありますが、これは半分だけ正しい表現です。 正確には、次の2つを分けて考える必要があります。

所定給付日数減らない
認定を受けられなかった認定対象期間後日まとめて認定できない
受給期間(原則1年)枠は延びない
認定を受けられなかった日については基本手当が支給されないため、所定給付日数は減りません。残った日数は、以後の認定日で受け取り続けられます。一方で受給期間(原則として離職日の翌日から1年間)は延びません。つまり支給の終わりが後ろにずれる分、1年の枠を圧迫します。

したがって帰結は人によって変わります。 所定給付日数が90日で受給期間にまだ余裕がある方なら、受給の終わりが後ろにずれるだけで済み、 受給期間内に残りの日数を消化できれば、最終的に受け取る総額は変わりません。 一方、所定給付日数が長い方や、受給期間の終わりが近づいている方は、 1年の枠内に日数を消化しきれず、残った分を受け取れないまま終わるおそれがあります。 自分の所定給付日数は 「失業手当は何日もらえる?所定給付日数の早見表と「算定基礎期間」の数え方」で確認できます。 受給期間そのものの考え方は 「失業手当の受給期間は1年で失効」をご覧ください。

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自分の所定給付日数と総額の目安を確かめる

年齢・雇用保険の加入期間・退職理由・退職前の給与を入力すると、基本手当日額と総額の目安を計算します。2026年8月1日改定の上限額・下限額・給付率に対応しています。

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うその理由・事実と異なる証明書は不正受給になります

やむを得ない理由を申し出て認定日の変更を受けるのは、制度に用意された正規の手続きです。 一方で、実際にはなかった理由を申し出たり、事実と異なる証明書を提出したりすることは不正受給にあたります。 偽りその他不正の行為により失業等給付を受け、または受けようとした場合、 原則としてその日以後は基本手当が支給されません(雇用保険法34条1項。やむを得ない理由がある場合の例外が定められています)。 加えて、受け取った額の返還と、その2倍以下の額の納付を命じられることがあり、悪質な場合は刑事責任を問われるおそれもあります。 認定日にアルバイトをしていた場合などは、隠さずに 「失業手当をもらいながらアルバイトはできる?1日4時間の線引きと申告のルール」のとおり申告してください。

よくある勘違いQ&A

認定日に遅刻しそうです。行かないほうがいいですか?

行かないという判断が、いちばん損になりやすい選択です。 失業の認定はその日の認定対象期間についてのみ行えるものなので、その日のうちに窓口へ行けるかどうかが分かれ目になります。 遅れそうだと分かった時点で、管轄のハローワークに電話で連絡してください。 受付の時間や当日の取り扱いはハローワークによって異なるため、自己判断で諦めずに指示を仰ぐのが確実です。

旅行の予定と重なりました。認定日を変更できますか?

§2の一覧に、単なる私的な旅行は挙げられていません (挙げられているのは、本人の婚姻に伴う社会通念上妥当と認められる日数の新婚旅行等です)。 一覧は例示であって最終的な判断はハローワークが行いますが、 認定日は指定されるものなので、予定のほうを認定日に合わせるのが原則と考えてください。 認定日がいつ指定されるかを含めた受給の流れは 「失業手当はいつから振り込まれる?申請から受給までのスケジュール」で解説しています。

電話で連絡すれば、それだけで変更が確定しますか?

確定しません。ハローワークは、申出があったときは証明書の提出を求めるなどして事情を十分に把握し、 真にその理由のために出頭できないという心証を得た場合に限り変更を行うこととされています (施行規則23条2項・業務取扱要領)。 電話はあくまで最初の一手で、そのうえで指示された書類を用意し、指定された日に出頭する流れになります。

病気の証明書は、どこで書いてもらえばいいですか?

業務取扱要領は、施行規則25条にいう「医師その他診療を担当した者」を 医師・歯科医師・柔道整復師に限られるとしています。 記載事項は、氏名および年齢/傷病の状態または名称およびその程度/初診の年月日/治ゆの年月日の4点です。 提出するのは、治った後の最初の認定日です。

認定日を変更してもらうと、給付制限を受けたり不利になったりしますか?

やむを得ない理由により申し出て変更を受けること自体は正規の手続きであり、 それが理由で給付制限を受けるものではありません。 給付制限は、正当な理由のない自己都合退職や、紹介された職業を正当な理由なく拒んだ場合などに行われるものです (「失業手当の給付制限は原則1か月に短縮|2025年4月改正のポイント」)。 不利になるのは、連絡も申出もしないまま認定日を過ぎてしまった場合のほうです(§5)。

まとめ

主な参照元(一次情報)

※制度は改正されることがあります。認定日の変更が認められるかどうか、必要な書類、窓口の受付時間の取り扱いは、管轄のハローワークの判断・運用によります。最新の取り扱いは上記の公的情報および管轄のハローワークでご確認ください。

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最終更新日:2026年8月18日
※本記事は2026年8月時点の制度にもとづく一般的な解説です。個別の受給可否は管轄のハローワークなど関係機関の判断によります。

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